
ブラジルで10年以上、3人の子どもを育ててきたLeoです。
「海外育児って、なんかグローバルでかっこよさそう」
「英語が自然に話せて、いい教育ができるんでしょ?」
そんな風に思われることも多いですが、現実は甘くありませんでした。
言葉の壁、文化の違い、教育方針のズレ・・・。
時には「これでよかったのかな」と不安になることもありました。
今回は、そんな私たち家族がブラジル生活10年の中で学んだ、失敗しない海外育児のリアルなヒントをお伝えします。
理想と現実はちがった!海外育児のギャップ

「郷に入っては郷に従え」と言うけれど、子育てにおいてはなかなかうまくいかないもの。
・日本と違う現地のルールに戸惑う
・日本の常識が通じない
・アジア人差別的なのちょっと
ブラジルは陽気でフレンドリーな文化。
でも、教育や生活習慣はラフで、最初は不安の連続でした。
子供が大きくなって学校に行き始めたころです。
治安が悪いので、子供は学校の門まで送り迎え必須でした。
これは日本がとても治安がいいので仕方ないですよね。
ブラジルでの育児で大切にした5つのこと
1. 親の価値観を押しつけすぎない
「日本ではこうするのよ!」と口出ししすぎると、子どもが混乱します。
現地の文化に合わせながら、親の価値観もゆるやかに伝えるバランスが大事でした。
それでも、日本文化の良いところは引き継ぎたいと思いました。
- ゴミをポイポイ捨てない
- 挨拶とお礼
ブラジルにもしっかりとある文化ですが、
「あいさつ」「ありがとう」「ごめんなさい」「いただきます」はちゃんとするようにいつも言っていました。
ブラジルはゴミをすぐその辺にすてるのでよく注意しました。
2. 子どものアイデンティティを尊重する
「あなたは日本人でしょ」ではなく、「あなたは日本とブラジルの両方の文化を持っている」と伝えることで、自己肯定感を育てました。
ブラジル人ってやさしい人たくさんいます。
他人だから知らない!
じゃなくて、大雨降ってたら「大丈夫か!?」って心配してくれます。
あまりにも暑いときは、水くれたりしました。
田舎だからかな?
ベビーカーとか階段運んでくれたり、優先してくれたり親切な人多い。
3. 日本語とポルトガル語のバランス
現地校に通うと、ポルトガル語がどんどん上達します。
でも日本語をおろそかにすると、親子の会話も不自由に。
家庭内では日本語を意識して使うことを習慣にしました。
これは海外育児で1番気を付けたことでした。
まず、日本にいる祖父母や従妹たちと会話ができなくなることを心配しました。
周りの日系人の方々を見てみると、やっぱり日本語は代が進むにつれ、話せなくなっていました。
4. 学校まかせにせず家庭でフォロー
現地の教育スタイルに任せっぱなしにせず、家庭でもしっかりサポート。
学校の友達の親さんたちは、学校に対してガンガンクレームいれてました。
でも、学校の先生が全部悪いわけじゃないと思います。
ですから、ちょっと足りない、ここを伸ばしてあげたい、と思ったことは家で少しずつやってました。
日本の教材ももってきてやっていました。
また日本の教科書もらって理科・社会の補強を行いました。
5. 子どもの気持ちを丁寧に拾う
言語が通じても、心の中まではわかりません。
「今日どんな気持ちだった?」を聞く習慣をつくり、感情のケアを心がけました。
学校へ行き始めのころは、言葉が通じないので特に気を付けました。
反省エピソード|こんな育児、実は失敗してました

● 日本語だけを重視しすぎた
「日本語を話せるようにしなければいけない」と決めつけ、家では日本語だけを使わせていました。
結果、子どもは学校でポルトガル語に自信が持てず、友達との会話も消極的に…。
● 現地文化を否定していた
日本の“礼儀正しさ”を優先し、「ブラジルのやり方はダメ」と言ってしまったことも。
子供はブラジルはあまりよくないところと間違った認識をさせてしまいました。
●学校選びで失敗
家から近い理由で選んだ保育園でした。
入園してしばらくすると、子供の元気がどんどんなくなっていきます。
そして、園までいくと泣き出したり、震えたりしていました。
原因は、先生が子供に対して言葉がわからないから放置していたことでした。
しかも、他の園児に対しても「この子は言葉が通じないから」といっていじめのような感じに。
すぐに気付いてあげられれば良かったです。
長男はトラウマになって、他の学校へ移るときもガタガタ震えながら泣いていました。
成功につながった3つの習慣

1.「今日のよかったこと」を毎晩共有
家族で夕食後に、「今日の嬉しかったこと」を一人ずつ話す時間を設けました。
小さな成功体験を積み重ねることで、自信と前向きさが育ちました。
2.日本の行事を家庭内で実施
七夕、ひなまつり、節分など、日本の行事を家庭で行い、文化を継承。
同時に、ブラジルの行事も一緒に楽しみ、「2つの文化」を自然に受け入れてもらいました。
ブラジルはほかにも、ハロウィンやイースター、クリスマスなどの行事があるので他国文化も楽しんでいました。
3.困ったことや悩みはすぐに相談
子供たちが学校で悩みができたときは、まず様子をみました。
そして、あまりにも長かったり、おかしいと思ったときは責任者に相談しました。
ブラジルは言わないとあきらかに間違っていることでも、そのままでなにも変わりません。
あきらかにおかしいところはしっかりと話し合いをして対応してもらいました。
現地のつながりが海外育児のカギ

正直、現地のママ友づきあいは苦手でした。
数年間はほとんど交流をしませんでした。
でも、地域の人との信頼関係が、子どもの生活を支える土台になります。
先生や近所の人との関係を大切にし、イベントや集まりにもなるべく参加。
そうすることで、子どもも安心して現地社会に溶け込めました。
海外育児10年で得た最大の学び
・子どもは大人以上に柔軟で、環境に適応する力を持っていること。
・親が「絶対こうすべき」と決めつけない方がうまくいくこと。
そして何より、「完璧な育児」よりも「安心できる関係性」が最優先だと実感しました。
まとめ|成功する海外育児の定義は家庭ごとに違う
海外で子育てをしていると、周囲と比べてしまうこともあります。
日本ともよく比較していました。
でも、私が感じたのは——
「正解は一つじゃない。我が家なりの輪を持つことが大事」だということ。
3人の子どもたちは、それぞれ違うリズムで育ち、それぞれのペースで自分らしさを育んでいます。
この記事が、海外で育児に奮闘している方のヒントになれば嬉しいです。
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