
「えっ!? 子どもが朝7時に登校?」
「小学校の休み25%超えたら留年!?」
そんな日本の常識とはちがうことがブラジルの小学校では当たり前です。
我が家は3人の子どもを連れてブラジルで10年暮らし、小学校に通わせてきました。
今回はその経験から、日本とは真逆とも言えるブラジルの教育習慣を4つ、実例を交えてご紹介します。
①学校の時間割が自由すぎる? 午前・午後のシフト制
ブラジルの多くの小学校では、だいたい午前部(7:00〜12:00)と午後部(13:00〜18:00)のどちらかに子どもが通います。
一日中の学校もあります。
これはそれぞれの学校によって違います。
さらに、急に来年から1日になることもあります。
親にとっては生活リズムの調整が大変。
朝は送りが必要なので、時間を過ぎると門が閉まってしまいます。
遅刻を繰り返すともう来ないでくださいっていわれてしまうことも。
なかなか厳しいブラジルの学校でした。
②給食がない!? 軽食文化のブラジル式ランチタイム
これは半日の学校の場合です。
日本では栄養バランスのとれた給食が当たり前ですが、ブラジルの多くの小学校では給食がありません。
一日ある学校は当然あります。
代わりに家からお弁当を持たせなければいけません。
学校で買えるところもあります。
家庭からパンとかお菓子を持たせるのが普通なので、日本のような完全給食を期待していると驚くかもしれません。
日本の給食ってバランスも量も考えてくださっていてありがたいです。
③学校や先生による学習内容

日本の学校は、同じ教科書で先生は違うけどだいたい同じ学習内容ですよね。
ブラジルの小学校でも、公立では同じ教科書を使います。
でも、学校によってイベントが全然違います。
日本だと運動会とか遠足とか修学旅行が大きなイベント。
ブラジルでは、パスコアと呼ばれるイースターやクリスマスのイベントがあります。
子供たちがダンスしたり、作ったものを発表したりします。
でも、よくイベントをやってくれる学校とほとんどやらない学校があります。
同じサンパウロ市内で、わりと近所の学校でもあったりなかったり。
授業料無料の公立小学校の場合、学校は選べないのでだらだらな学校にあたってしまうと残念なことになります。
④先生がフレンドリーすぎる?ハグで挨拶が当たり前
ブラジルでは先生と生徒の距離感がとても近く、登校時にハグをする光景も当たり前です。
ハグだけじゃなく、あいさつのキスもしてきます。
先生をニックネームで呼んだり、冗談を言い合ったりと、フレンドリーな関係性が特徴です。
「尊敬する存在」というよりは、「対等な信頼関係」が築かれています。
実際に通わせて感じたメリットと不安点

◎ よかった点
- 子どもの自己肯定感が高く育った
- 自由な雰囲気でのびのびと発言できる
- 多様な文化・価値観への寛容さが自然に身につく
△ 不安な点
- 学力の個人差が大きく家庭での補習が必要
- 学校任せでは不安な部分もあり、親の関与が重要
日本とブラジルのいいとこどりが理想の教育

日本の教育は、規律・勤勉さ・計画性が強み。
一方、ブラジルの教育は、自己表現・自由・社会性に重きが置かれています。
「どちらが正しい」ではなく、バランスを取りながら我が家らしい教育を選ぶことが大切だと実感しています。
まとめ:常識は国ごとに違う だからこそ選べる自由がある
海外教育を経験して感じたのは、「教育に絶対的な正解はない」ということです。
日本で当たり前と思っていたことも、国が違えば非常識になることがあります。
親として大切なのは、その違いを知ったうえでどう選ぶか。
ぜひ、子どもにとって最適な環境を、ご家庭ごとの価値観で見つけてみてください。